日本臨牀2024年8月増刊号
乳癌学2024 (上)
―最新の診断と治療―
序文 増田慎三 1
I 疫学と予防,リスク評価
 1.わが国の乳癌疫学の最新動向 河合賢朗 7
 2.乳癌の危険因子:遺伝要因と環境要因と予防 村上朱里 13
 3.乳がん検診の現状と今後の展望 原田成美 18
 4.遺伝性乳癌診療の現状と展望 中津川智子 24
II バイオロジー,基礎研究の進歩
 1.乳癌発生自然史,乳癌前がん病変 西村友美 33
 2.乳癌関連遺伝子―がん遺伝子とがん抑制遺伝子―  橋信 40
 3.DNA 修復不全と乳癌 木村優里 46
 4.乳癌の進展と転移メカニズム〜腫瘍内不均一性,腫瘍微小環境:血管新生/EMT 後藤航 51
 5.腫瘍免疫微小環境と全身免疫状態の評価,tumor dormancy:その機序と概念 川西佳奈 56
 6.女性ホルモン依存性の分子機構とその耐性獲得 徳田恵美 64
 7.HER2 発現の乳癌発生,進展における意義 下田雅史 71
 8.トリプルネガティブ乳癌の分子特性と治療戦略 中山紗由香 77
 9.乳癌ゲノム診断の臨床応用と最新情報 多田寛 83
 10.Liquid biopsy の進歩:ctDNA/CTC を中心に 吉波哲大 91
 11.細胞外小胞体:エクソソームの特性と機能 尾崎友理 97
 12.腸内細菌叢研究最前線―最新の臨床的アプローチを含めて―  角田卓也 102
III 乳房画像診断
 1.マンモグラフィ診断の最新情報 後藤眞理子 111
 2.乳房超音波診断の最新情報 中島一彰 116
 3.乳房MRI 診断の最新情報 佐竹弘子 122
 4.乳癌術前薬物療法の効果判定 田根香織 129
 5.乳癌画像診断におけるAI 技術の応用と今後の展望 片岡正子 137
IV 乳腺病理診断
 1.線維腺腫と葉状腫瘍 森谷鈴子 145
 2.乳管内増殖性病変の良悪性鑑別 清水亜衣 151
 3.浸潤性乳癌の標準病理診断;病理学的グレード分類,バイオロジー評価 島田聡子 158
  (ER/PgR/HER2/Ki67)とその臨床的意義
 4.小葉癌の特性 堀井理絵 165
 5.腫瘍浸潤リンパ球(TILs)の評価とその意義 原勇紀 172
 6.術前薬物療法の病理学的効果判定 森C 179
 7.腋窩リンパ節転移,微小転移,脈管侵襲(Ly/V)の評価とその臨床的意義 坂谷貴司 186
 8.術中迅速病理診断のPit & fall  大井恭代 192
 9.断端評価基準とその臨床的意義〜病変mapping の有用性 八十島宏行 197
 10.多遺伝子アッセイ―Oncotype DX システムの開発とその臨床応用―  岩瀬まどか 202
 11.多遺伝子アッセイ―Oncotype DX 以外のアッセイ系に期待するところ―  森田翠 207
V 乳房の手術
 1.乳癌の手術―各術式の適応とPit & Fall:乳頭乳輪温存乳房全切除術 吉田敦 215
 2.非触知乳癌の手術における病変部位同定の工夫 井上有香 221
 3.術前薬物療法症例における切除範囲の決定 田中希世 225
 4.乳頭異常分泌症に対する手術:microdochectomy の適応と工夫 添田郁美 229
 5.乳房再建手術の歴史,現況と将来展望 森弘樹 233
 6.人工物を用いた乳房再建,術後合併症とフォローアップの工夫 鍵本慎太郎 239
  (リンパ腫や長期合併症も含む) 
 7.自家組織による乳房再建 神戸未来 246
 8.オンコプラスティックサージャリー:乳房術後の整容性評価と整容性を高める工夫 三宅智博 253
 9.ラジオ波焼灼療法の開発と適応と実際 二村学 259
 10.乳癌に対するロボット支援下手術に期待するところ 福間英祐 265
 11.乳房内再発の特徴とその治療―術式選択 石飛真人 273
 12.De novo stage IV 乳癌における原発巣切除の意義と実際 大坪竜太 276
VI 腋窩/領域リンパ節の手術
 1.早期乳癌に対するセンチネルリンパ節生検の現状と展望 山口あい 283
 2.OSNA 法によるセンチネルリンパ節転移評価の実際と意義 岩熊伸高 290
 3.腋窩リンパ節郭清術におけるPit & fall(リンパ浮腫の予防と治療も含む)  伊藤亜樹 295
 4.術前薬物療法症例における腋窩リンパ節手術の工夫 亀山友恵 301
 5.cN+に対する腋窩縮小手術 寺田かおり 308
  (tailored axillary surgery: TAS,targeted axillary dissection: TAD)の実際と将来展望